Succeedの意味は「成功する」だと覚えている方が多いと思います。
「～に続く」、「承継する」というもう一つの意味も、頻度こそ少ないものの、知っておくべき用法です。
目次
英熟語「succeed to」の意味
「承継する」
「受け継ぐ」
「succeed to」の意味は、「承継する」や「受け継ぐ」です。
「succeed to 地位・称号・職位」の形で、～を継ぐことを表します。
【1】Queen Elizabeth II succeeded to the throne on the death of her father, George VI.
（エリザベス2世女王は父親のジョージ6世の死により、王位に着いた）
【2】The eldest son is supposed to succeed to his father’s business.
（長男が父親の職を世襲するものだとされている）
承継する時には世襲とは限らず、他人が同じ地位を受け継いだだけでも構いません。
【3】Lyndon B. Johnson succeeded to the presidency at the death John F. Kennedy.
（ジョン・F・ケネディの死を受けて、リンドン・B・ジョンソンが大統領に就任した）
地位の他、遺産を相続する場合にも使えます。
【4】I am all alone in the world. I wonder who will succeed to my estate when I die.
（私は天涯孤独だ。私が死んだら、誰が遺産を相続するのだろう）
【5】A lawyer told me that I am succeeding to a property from a distant cousin.
（ある弁護士から私は遠いいとこの遺産を相続する予定だと聞いた）
「succeed to」の使い方や間違えやすい所など
「succeed to」と「succeed in」
動詞「succeed」には「成功する」という全く異なる意味もあり、しかもその意味での使い方の方がより一般的です。
名詞形の「success（成功）」は「サクセス」という外来語としても、外来語として十分通用しますよね。
「成功する」の意味で使われるときには前置詞が異なり、「succeed in～（～に成功する」となります。
【6】He succeeded in finding a permanent job.
（彼は無期雇用の職を見つけるのに成功した）
【7】Here are some tips to succeed in hiring superior employees.
（これが優秀な職員を雇うためのコツです）
「succeed」の他動詞用法
他動詞として動詞の直後に目的語を取る「succeed ～」の形で「～の後に続けて起こる」、「～に代わる」という意味を表せ、toが無くても「succeed to」と同様の意味になる時があります。
【8】Kintaro Matsumoto III succeeded the stage-name Somegoro Ichikawa VII.
（3代目松本金太郎は7代目市川染五郎を襲名した）
「succeed to」の類語・言い換え表現を解説
take over を使った言い換え
「take over」という熟語は「（職務などを）受け継ぐ」、「占拠する」などの意味があります。
「succeed to」の代わりに使える場面も多いのですが、特に【10】のように場所を表す語が目的語に来ている場合は「占拠する」の意味になりますので、全てを「受け継ぐ」で訳さないように注意しましょう。
【9】Jennifer took over the business from her aunt.
（ジェニファーは叔母から商売を引き継いだ）
【10】Spain took over the Sahara in 1884.
（スペインはサハラ砂漠を1884年に領有した）
inherit を使った言い換え
「inherit」も「受け継ぐ」という意味を持つ動詞です。
【11】The millionaire wants his cat to inherit his fortune.
（その百万長者は自分の猫に財産を受け継がせたいと思っている）
「inherit」は遺伝的に受け継ぐことも表せる点が「succeed to」との違いです。
【12】You may inherit a disease from your parents.
（親から病気が遺伝することもある）
英熟語「succeed to」のまとめ
「承継する」の意味の存在を忘れそうな方は、名詞形の「successor（後継者）」や「succession（承継）」も、承継関係の語としてセットにしてしまいましょう。
「success（成功）」の系統とは別ということです。
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